司法書士試験の難易度・勉強時間と試験概要について

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これから司法書士を目指されるかたにむけて、司法書士試験の難易度と勉強時間の目安について紹介していきます。あわせて実際の試験の内容も紹介しておきますので参考にしてください。

記事の目次

司法書士合格には平均で3000時間が必要!

司法書士試験は7月に実施される筆記試験と10月に実施される口述試験の2段階選抜形式となっています。筆記試験に合格できた人だけが口述試験に進むことができ、口述試験を突破すると最終合格となります。

司法書士試験に難易度としては、司法試験に次ぐ難易度となっており相当難しいと思っていただいて構いません。試験に合格するための学習時間については、およそ3000時間ぐらい勉強時間が必要といわれています。人気資格の社会保険労務士で1000時間程度と言われているので相当量の時間を要します。そのため、長期間にわたる学習と努力が必要となりますので、いかに効率よく学習を進められるかが、合否を分ける重要なポイントになります。

試験についてもう少し触れておくと、筆記試験は午前のマークシート式と午後のマークシート&記述式の構成となっています。

午前のマークシート式試験では、憲法、民法、商法などに関する基礎的な法律知識が問われます。午後の部では不動産登記法や商業登記法を中心に、司法書士ならではの専門的な内容が出題されます。カバーしなければならない範囲が広く、また問われる法解釈のレベルも高度ですので、民間の資格予備校などに通って、専門的な対策授業を受けるケースが一般的です。

忙しくて継続的に通学することが困難な場合は、少ない時間を有効利用するためにも、通信教育を利用する方法もあります。要点を抑えて、効率よく試験対策を行うことが、資格取得への近道といえるでしょう。

口述試験は、口頭での会話形式で出題された設問に対して、口頭で回答する形式の試験です。筆記試験のようにじっくりと考える時間の余裕がなく、その場で機転を働かせて即座に回答する必要があるため、専門的な対策が必要ではないかと悩む人もいるかもしれません。

しかし、司法書士試験の口述試験は、合否を決定するというよりも、受験生のレベルを探るために行われているといわれており、口述試験で不合格になる人はほとんどいません。このため、司法書士試験の実質的な山場は7月の筆記試験にあるとみておいて間違いないでしょう。

司法書士試験の受験者数・合格率


司法書士試験の合格率は、毎年3%~4%前後という非常に低い水準で推移しています。同じ法曹資格である、弁護士や裁判官、検察官になるための司法試験については、資格保有者を増やすという国の方針で法科大学院という専門機関が設けられ、試験自体の合格率も上昇傾向にあります。

しかし司法書士試験については、依然として毎年の合格者を一定数に絞るという方針が続いており、合格率は低いままです。今後についても、同程度の合格率が維持される見通しですが、逆に考えると、狭き門となっていることで資格の価値が守られているともいえます。難関試験を突破できた人は、苦労に見合うだけの、就職面や収入面でのメリットを享受できるでしょう。

つぎに司法書士試験受験者数・合格率の推移みていきます。
司法書士試験の受験者数は、平成22年度試験以降、減少傾向にあります。平成30年度試験の受験者数は前年よりも減少し14,387人となりました。

年 度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成20年 33,007 27,102 931 2.82%
平成21年 32,558 26,774 921 2.83%
平成22年 33,166 26,958 948 2.86%
平成23年 31,228 25,696 879 2.81%
平成24年 29,379 24,048 838 2.85%
平成25年 27,400 22,494 796 2.91%
平成26年 24,538 20,130 759 3.09%
平成27年 21,754 17,920 707 3.25%
平成28年 20,360 16,725 600 3.24%
平成29年 18,831 15,440 629 3.34%
平成30年 17,668 14,387 621 3.51%

司法書士試験の合格率は、例年ほとんどが変化がありません。平成26年度から3%台になったものの、それ以降も3.3%前後で推移という低い数字となっています。

平成30年度 司法書士試験合格者男女比率

平成30年度試験における司法書士試験合格者の男女の合格者数内訳は、男性が479人(77.1%)、女性142人(22.9%)となっています。

司法書士試験の概要(令和元年度例)

試験日:
・筆記試験:令和元年7月7日
・口述試験:令和元年10月15日

試験地:法務局および地方法務局の所在地など全国各所

受験資格:特に制限はありません。

試験内容:
(試験科目)
(1)憲法、民法、商法(会社法その他の商法分野に関する法令を含む。)および刑法に関する知識
(2)不動産登記及び商業(法人)登記に関する知識(登記申請書の作成に関するものを含む。)
(3)供託並びに民事訴訟、民事執行及び民事保全に関する知識
(4)その他司法書士法第3条第Ⅰ項第Ⅰ号から第5号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力

合格基準:午前の部105点中78点、午後の部105点中72点、記述式問題70点中37.0点にそれぞれ達しない場合は、不合格(平成30年)

合格率:3.51%(平成30年)

合格発表:令和元年11月5日(火)

受験料:8,000円

詳細情報:法務省 司法書士

司法書士試験はとにかく範囲が広く学習には時間が必要です。仕事をしながら、またあまり時間がとれないという方は特に効率的に学習することが重要です。通信講座など限られた時間の中で効率よく学習できる教材・カリキュラムを使って合格を目指すことをおすすめします。

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