資格取得だけではダメ?司法書士の仕事と働き方と将来性を解説!

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「司法書士」という言葉は知っていますが、具体的に日々どのような仕事をしているのかみなさんはご存知でしょうか。”不動産売買の時の契約書などでお世話になった”というのが一般的には多いので、そうした法律に関する書類作成をするイメージが一般的にはあるかと思います。ですが、それはほんの一部にすぎません。

ここでは、これから司法書士を目指す方や資格取得を選定中のかたに向けて、司法書士の仕事・業務内容や働き方と年収についてまとめております。また、司法書士の将来性についても踏み込んでますのでぜひチェックしてください。

記事の目次

司法書士が取り扱う7つの業務


司法書士の主な仕事は、個人・企業からの依頼を受けて、裁判所や法務局に提出する法律に関する書類作成や登記手続きなどの法律上の手続きを代行することです。
また、法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所が管轄する民事事件を、本人を代理して行う仕事をしています。

司法書士という資格名からも分かるように、「書類作成などのプロフェッショナル」というイメージが強い仕事ですが、具体的にどんな業務をするのかみていきましょう。

①土地や建物の登記に関する業務
不動産の売買による所有権移転の登記申請や、抵当権設定の登記申請などの業務

②会社や各種法人の登記に関する業務
会社や各種法人の設立手続きや、役員の変更登記などの商業登記申請の業務

③成年後見に関する業務
成年後見の申立書を作成や、司法書士が後見人、保佐人、補助人となり支援する業務
※「成年後見制度」とは、判断能力が不十分なため契約等の法律行為を行えない人を後見人等が代理し、
必要な契約等を締結したり財産を管理し本人の保護を図る制度。

④相続・遺言に関する業務
不動産の相続登記申請や、家庭裁判所への相続放棄などの申立書の作成業務

⑤債務整理に関する業務
多重債務問題を解決するため、任意整理や自己破産・個人再生の手続き業務

⑥裁判に関する業務
法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所が管轄する民事事件等について、本人の代理人となって業務する

⑦その他の業務
供託手続きや不動産の筆界特定手続き、外国人の帰化申請手続きなどの業務

聞きなれない言葉もありますが、①の不動産登記に関する業務などは身近な業務ですね。実際、私自身も家を購入するときにはお世話になりました。あと②の法人に関する業務も起業する際などによく聞く話です。

このように、司法書士の業務は私たちの日常生活の中でおこることや、何か問題が発生して法的に助けが必要な場合に専門知識でお手伝いするという内容です。弁護士よりも身近な法律家というフレーズがぴったりです。

司法書士に合格!働き方について


司法書士の取り扱う業務内容が分かったところで、次に実際司法書士試験に合格したのちどのように働くのかを見ていきます。
「勤務司法書士」すなわち司法書士事務所等で雇われて働くパターンと、独立のパターンの2種類です。資格を持たない会社員と同様、どこかの会社に勤務するのかもしくは自分でするのかという2択です。

平成30年度の合格率(最終合格者数(621人)/出願者数(17,668人)で見た場合)は、約3.5%という結果でした。一般的にみても狭き門であることは分かります。そんな狭き門をくぐって合格したのですから、やはり気になるのは年収です。実際得られる収入面で勤務と独立という働き方を比較してみます。

勤務司法書士として働いた場合で働く場所にもよりますが年収の下は200万円台からとなっており、難関試験に合格したにも関わらず正直厳しい数字だと言えます。これは、いずれは独立するための修業期間として捉えられているケースが多いためです。ですが、大手の事務所で働いた場合なら700万円台と高年収になりますし、営業成績や実力が認められれば1000万円台も可能性としてはあるようなので、要は実力次第と言えます

では、独立開業の司法書士の場合はどうでしょうか。基本的に普通の会社員にも言えることですが独立されるかたは能力が高かったり、それなりの人脈や見込みがあって独立・起業されるはずです。ですので、年収も1000万から2000万強と高額な収入を得られているかたもいます。ですが、その割合はそれほど大きくなく、平均では年収500万未満という現実があるそうです。独立イコール高収入とはならず、やはり個人の能力特に営業力が問われることは頭に入れておきたいです。

年収面では勤務してるにせよ、独立しているにせよ、個の能力が年収に大きく関わることがわかります。では、次に年収面以外ではどうなのか?実際に合格された先生たちのコメントなどを拝見していると、「自分らしく、働く」や「定年を気にせず長く働く」など、資格をフル活用した働き方をされています。年収アップという考え方だけでなく、生活と仕事のバランスであったり将来設計の上で資格をとって司法書士として仕事をされてるかたもいます。この点に関しては、勤務よりも独立されたほうがより自由な選択肢があると思います。

このように、司法書士としての働き方はどちらかと言えば最終独立して自身で経営していく要素がおおいと思います。独立イコール高収入という図式はそう簡単ではありませんが、司法書士資格と自身の能力によって人生の過ごし方の選択肢は広がるのは確かです。

司法書士の今後は?将来性について


司法書士の今後についても触れておきたいと思います。

前述のとおり、司法書士の主な業務は登記等の書類作成業務です。ですが、年々こうした仕事が減少しているといわれています。まずその理由についてですが近年よく言われるのが「AI」です。これは、司法書士に限らずあらゆる業種・資格業務でも言われていることで、AIが資格者に変わってこれまでの仕事をやってしまうということです。AIや産業ロボットが今の雇用を取っていく将来がくるということで不安視されています。

次に「人口減少」の問題です。人口が減少することで単純に住宅等の購入が減少し、登記等の仕事も減少していくという理由です。また、インターネットの発展により様々な情報が簡単に手に入ることで、個人が登記を行える時代にもなっています。

こうした社会環境の変化により司法書士の仕事自体が減っていくことが予想されることで、司法書士の将来性は「仕事がなくなる!」と不安視されています。ですが、必ずなくなるとは言い切れません。

実際、こうした社会の流れは認めるものの、細やかな部分やコミュニケーションなどはAIやネット環境で全て賄えないものです。実際、AIの導入などによって効率化が図られてはいますが、すべてがAIで処理されてるわけではないようです。全てを置き換えようにもまだまだ時間がかかるというのが現実のようです。それに、後見人制度などのようにAI等で対応できない業務もありますし、相続関連なども複雑な問題でありますのでこうした人との関わり、コミュニケーションが重要な要素を含む業務は代替えできないと思います。

司法書士の将来性については、現時点では不安要素があるのは事実ですが社会・環境の変化に伴い新たな業務も出てくるのではないかと思われます。また、司法書士資格だけでなくダブル資格で複合的に仕事をするなど対策はとれます。こうした社会の変化にあわせて適応していく順応性をもってトライしてみてはどうでしょうか。

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